ずっと書きかけの下書きのことを話したら公開してと言われたので、何本か加筆修正して公開してみます。
この前*1、友人たちと飲みの席で親知らずやら虫歯やら口の健康の話になって、自分は歯が抜ける夢をよく見るという話をした。
みんな偶に夢の中で歯が抜けたりしていると思っていたので、驚かれたことに大層驚いた。
口の中の何本かの、または全部の歯が気づいたらグラグラしていて、触って揺らしたり舌で突っついたりしているうちにポロッと取れるのでスイカの種みたいにペッと吐き出すのだが、歯が取れた時少しスッキリする。もちろん歯が無くなるのは困るなぁと思いながらなんだけど。
伸びをしてコリをほぐすとか、鼻をかんだら全部出るみたいな爽快感に近い。
夢は結局感覚の連続なのではないかと思う。
夢を見ることについてきちんと調べたわけではないけど、寝ている間は脳の掃除と記憶の整理を行うと言うから、夢は脳のクリーニングのために棚卸をしている状態なんじゃないか。
つまり、意識や外界の刺激を遮断して現実/非現実の区別や感覚の秩序を失い、どこかにいる感覚、その場所の広さや他者の存在感、色や音や体の重さの感覚、意味の感覚、そう言うものが解放されて次々と引き出されていくことなのかもしれない。
夢に色がついていないと言う人は色の感覚が現れることがなく、たまに夢で歯が抜ける自分は”口の中で歯がぐらぐらする感覚”が誘起されやすいのかもしれない。
誘起といえば、先日友人達と、想起や類似性の発見は脳内でどういうことが起きているんだろうかという話をした。
この時の結論は、脳の活動によって活性化した神経回路は補強されるので、再度それに近い回路が活性化される際に過去に強化された回路も惹起されて過去の脳の活動と重ね合わせが起こり、それが想起や類似性の発見になるのではないかということになったが、こういうシステムは夢を見ることにも通ずる気がする*2。
幻覚や明晰夢との関係はどうなんだろう。
夢が記憶に残らないのはなぜなんだろう。
自分以外のひとたちは、いったいどんな夢を見るんだろう。
研究が進んでほしいけど、一方で謎のまま存在してほしいとも思う。
夢はそういう不思議な雰囲気を持っている。